こんばんは。
凍てつくような寒さが続いていますが、早くもカサノヴァ&コーでは18SSが立ち上がっています。
今日は、そんな中でも今シーズンから取り扱いがスタートしたブランド
TAAKKの洋服をご紹介します。

まずは、こちらのシリーズより
セットアップです。
EMBROIDERY STRIPE BASEBALL SHIRT
color/GRAY
size/1.2※サイズ2は完売致しました。

ウール・ポリエステルのサラッとサマーウールのようなベースの生地
そこに立体感のあるドットの刺繍が連なったストライプ


襟や前立て、袖口は無地の生地で切り替えられ、その端はパイピングで処理が施されています。

フロントのボタンは全て貝ボタン

バックも刺繍ドットのストライプが入ります。
TAAKKの刺繍ドットのストライプ
こういった柄って、刺繍なのかプリントなのかで全く表情って変わってきますよね。
皆様は刺繍とプリントの違いってもちろん分かると思いますが、刺繍の場合は、一着をつくりあげるのに大変な労力がかかってくるのです。
この18SSから新しく取り扱いを始めたブランドTAAKK
何故、当店で取り扱いをスタートしたのかというところにも繋がってくるのですが。
TAAKKのクリエーションに大きく関わってきますが、デザイナーの経歴などはネットで調べたらすぐに出てくるのでここでは置いておきます。
TAAKKは東京を拠点に置く、ドメスティックブランドです。
しかしながら、デザイナーは先日、東京ファッションウィークで大賞を受賞したそうで、現在世界中でかなり注目を集めるブランド。
そのクリエーションは大胆で、当店でも非常に独特な存在感を放つブランドでもあります。
TAAKKの洋服を見ていると国内のブランドというか海外ブランドのような独創性のある洋服づくりに感じます。
だから、空気感とかとても海外っぽい。
日本のブランドでここまでデザインの効いたブランドって本当に少ないと思います。
どうしてもブランドとして生き残る為には、ある程度多くの方に受け入れられそうな見た目の洋服をつくりがちですからね。
しかしどうでしょう。
TAAKKのこの洋服。
総柄。
しかも刺繍。
さらにベースボールシャツにワイドパンツのセットアップ。
全身、柄です。
総柄のセットアップ。
それだけで考えてみてください。
なかなかないでしょう?
デザイナーの森川さん、我が道を行く方です。
しかしまあ、海外だと日本よりも「強い洋服」って受け入れられやすいじゃないですか。
だから、今、海外を忙しく飛び回ってるみたい。
この間の夏は、展示会前にニューヨークに行って、展示会終わったらクアラルンプール。
更にまたニューヨーク。
今月もパリで展示会して、帰ったらまたすぐニューヨークらしいです。
そのくらい海外からひっぱりだこ。
さて、そんなデザイナーの洋服ですが、僕はこの独創性のあるクリエーションがとてもTAAKKらしくって好きなのです。
例えば、プリントでブランドロゴが入っていたりとかしたら、すぐにどこのブランドの洋服かわかるじゃないですか。
それもそれで、ときには良いのですが、TAAKKの洋服はデザインでTAAKKと分かる洋服です。
それは、やっぱりデザイナーがこれまで培った経験からでしょうね。
使用する生地は全てオリジナル。
TAAKK以外にこんな生地見たことありません。っていうのばかり。
その生地を高い技術を持った職人さんと一緒につくり、その生地で、そんな職人さんも見たことのないようなカタチにつくりあげる。
それがTAAKKというブランドです。
実際に見てください。
ベースボールシャツ。

こう見ると、何かに気づきませんか?
そう。
左右対称なのです。
それで?って思った方もいるかもしれませんが、この洋服をつくりあげるまでに壮絶な手間がかかっているのです。
まずは、刺繍。
刺繍って「針の数」で金額が決まってくるのです。
100針まででいくらとか
10000針超えたらいくらだよとか
この刺繍見てください。

一つのドットだけで、夥しいほどの数の針です。
これが総柄。
生地の段階でコンピューターミシンによって正確に刺繍を施していくのですが、想像してみてください。
どれくらいの時間、手間、お金がかかるのか。
こんなのTAAKKでしかやりません。
というかやろうと思わないですよね。普通。
また、TAAKKというブランドを以前からご存知の方は分かると思いますが、この刺繍ドットのシリーズは柄のパターンを変えて何シーズンかつくりだしていますが、改良に改良を重ねているそうです。
今シーズンの刺繍ドット。
だから、とても立体感があるのと、たかがドットの刺繍でも雰囲気が他と全然違います。
そして、更に、先程、生地の段階で刺繍を施すとお話させて頂きましたが、
服ってパターンに基づいて生地を裁断して、それを縫って完成されるわけですが、
裁断の段階でも鬼のような労力がかかっているのです。
このベースボールシャツ、左右対称だったじゃないですか?
だから、裁断するときに切る場所って決まっているのです。
しかもミリ単位で。
だから、この生地、一枚ずつしか裁断できないのです。
それがどういうことか。
通常は、裁断って生地を何十枚も重ねてパーツごとに一気にカットしていくのです。
僕が前に働いていた工場は、だいたい30枚前後重ねてだったかな?
一気に裁断して一気に縫製してしまった方が効率が良いのですが、この生地はこれができないのです。
何故なら、左右対称で、「この位置にこのストライプがくる」ってことをデザイナーの森川さんが決めてるから。
だから、この見た目なのです。
意識しないとこういう柄ってそんなとこまで見ませんよね。
もう一度、さっきの写真を見てください。

パターンも立体的なので、平置きだと変なシワが出ちゃうんで多少は大まかに見てください。
左右が全く一緒なのです。
前立てからドットの一列目までの距離や、なんなら裏側の首元の刺繍まですごく整ってます。
こういう柄物って大胆なので、細かなところはなかなか見ないと思いますが、このクリエーションは気の遠くなるような職人さんの作業とデザイナーの固い信念でつくりあげられているものなのです。
こういったことが僕が今シーズンからTAAKKを取り扱いスタートした大まかな理由です。
クリエーションの独創性や洋服の強さ、そしてその背景。
そして、デザイナーの森川さんの「これすごいですよね。カッコいいでしょ。」って自信を持ってすごく語ってくれるところ。
そういった部分がとても魅力的なブランドなのです。
ちなみに、まだパンツの方を紹介していなかったので、紹介させてください。
EMBROIDERY STRIPE WIDE PANTS
color/GRAY
size/1.2こちらはフロントに2タック入ったワイドパンツ

裾はダブルになっています。

ウエストは無地で切り替えられています。

フロントファスナー開き。
もちろんパンツもドットの配置は決まっています。

パンツのほうはより立体的なので、思いっ切り置きシワが入ってますが、
同じ位置にストライプが決まってます。
これがちぐはぐだと全然見た目が違うものになるのはわかりきってますよね。
このパンツ、刺繍の数も尋常じゃないけど、このパンツの縫製工賃
つまりは裁断して縫うだけの金額、デザイナーさんに聞いたらものすごい高かったです。
僕も、縫製工場で働いていたことがあるので分かるのですが、ちょっとパンツで聞いたことないくらい。
それだけ、つくり込まれてます。

穿いたらとても綺麗にドットの柄が見えるのと、このシルエット。
落ち感の強い生地なのですが、緩やかに広がります。

今の時期はまだ寒いので室内でシャツを着てその上からセットアップしてますが、
夏は間違いなくTシャツにこのセットアップでしょうね。
夏にTシャツ、短パンって涼しいですけど、なんか味気ないじゃないですか?
今年の夏からそういうの脱したい方は是非トライしてください。
僕はトライします。というか年始からこのセットアップしてます。
お気に入り。
あと、今日は本当はもう一つのセットアップシリーズ

こんなGジャンと

こんなジーパンについてもお話するつもりだったのですが、
後日にします。
あと、TAAKKについては1月中というか1月15日で18SSのデリバリーは全て終了致しますので、まだ寒いですが、早めにチェックをしておいてくださいね。
それでは。
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