こんばんは。
今日は、新しいブランドを。
今シーズン、2018AWよりデビューのブランドとなります。
tilt The authentics
チルト ザ オーセンティックス
デザイナーは、中津さん。
今の時期もそうなんですけど、毎シーズン膨大な量の展示会インビテーションが届くんです。
今日とかも山のようなブランドからのインビテーションの数々。
一応、全部に目を通すようにはしている。
でも、目にとまらないものが多い。
だけど、このブランドから届いたときには何か違ったんですよね。
紙面だけでも惹かれるものがあったんです。
だから、直接会ってみたいなと思って。
連絡して行ってみたんです。東京。
初めて会ったときは僕自身帰りの新幹線の時間があったからスーパーバタバタ。
しかも、今でも覚えています。
結構、雨が降ってた日だったんですよね。
雨に濡れながら渋谷の街を一人走ってましたね。
薄暗い中。
そして、雑居ビルっていうのかな。
その一室に着いて、コレクションを見たときに分かりました。
直感が正しかったのだと。
デザイナーの物腰の柔らかさとブランドにかける思いがすごく伝わってきました。
やっぱり、どんな人がつくっているのかっていうことってかなり重要だと思うんですよね。
その方の人柄ってどうやっても結局完成した洋服に現れると思います。
当店は大手のセレクトショップではないので、すごく人と人の気持ちの繋がりが大事だと思うんですよね。
それは、デザイナーに対しても来店頂く方に対しても。
結局、初めて会ったときは、バタバタだったんだけど、その後何度も何度もやり取りをして、また会ってっていうのを繰り返しました。
まあ、そんなことは置いておいて。
ご紹介します。
tilt The authentics 1st COLLECTION
YOKE RAGLAN SHIRT
fabric / 120/2 Hi Count Typewriter Cross
color / WHITE
size / 1.2
price / \18,000- (without tax)ラグランスリーブの長袖シャツ。
僕は服の種類の中でも、シャツがすごく好きで、洋服ブランドの良さもある種シャツで物語ることができるのではないかとも思っています。
このシャツ。
このブランドらしさがふんだんに詰まっています。


ラグランスリーブ仕立てで、傾斜の効いた肩。
バックスタイルは少し特殊ですね。
あと、サイズ感は現在のトレンドとは逆行。
全体的にジャストサイジングなもの。
特にこのシャツは肩や身幅など、着用時に必要なゆとりはあるけど、過剰なゆとりはありません。
「そこ(トレンドのオーバーサイジング)は自分のやることではないんです。」
ってデザイナーの中津さん言ってました。
真摯にコレクションに向き合い、洋服をつくっています。


生地は、120/2。
120番手の双糸。
当店で取り扱うブランドだと、APPLETREESのヘビーウェイトポプリンと同じ番手構成となります。
まあ、厳密に言えばポプリンとタイプライターとでは生地感が違うのですが、かなりの高番手ですね。
あと、忘れてはならないのが、このステッチ。
非常に細かなステッチワーク。
運針のピッチとかかなり細かいの。
でも、ただ細かいのではないんです。
デザイナーの中津さん、ステッチも何度も何度も追究し、辿り着いたのがこの運針。
細かい運針で縫われているシャツって今ってまあまあ見る機会あるじゃないですか。
もともとは細かなステッチワークで差別化できていたのに、今ではそれだけでは勝負することは難しいと思うんです。
そんな中、チルト ザ オーセンティックス、やってくれました。
写真ではあまり分からないんですけど、このステッチ、通常よりも太い糸で縫っているんです。
この類の縫製をおこなうシャツは、だいたい細い縫い糸を使って、細かな運針を施すのです。
しかし、このシャツはそういったものよりも太い糸で縫製しています。
その太い縫い糸でこれ以上のピッチで縫うと生地が負けて、破れてしまうそうです。
試行錯誤を重ねた結果、辿り着いたのがこの番手での運針数。
まあ、着ると実際あまりわからないんですけど、でもそういった細かなディテールが集結して一着の服って完成するので、とても重要なことだと思うんですよね。
このハリのあるタイプライターにこの番手でのこの運針。
しかも、狙って出したパッカリングの数々。
かなり独特ですよ。
異常。
着れば着るほどに良さを実感できるんじゃないでしょうかね。
日常生活にも馴染みますので、気兼ねなく着ていただければ良いですよ。
あと、ボタンは貝ボタンをシルクの糸で手付けしています。
デザイナーはシャツのボタンはシルクで付けるということを重要視していますので、大事なポイントです。
天然の貝ボタンにはシルクの糸が最も見え方が良いそうですよ。
そんなシャツ、是非袖を通していただきたいですね。
そして、あと、パンツとブルゾンも到着。
そちらは今日から店頭に並べています。
Corduroy Tapered Pants
fabric / Hi Count 8W Corduroy
color / BROWN
size / 1.2
price / \23,500- (without tax)こちらはコーデュロイパンツ。
秋冬になるとやっぱり手を伸ばしてしまう。
トレンドによってある程度の波が存在する素材ではありますが、普遍的な素材。
名前の通りHi Count = 高密度ということで、硬めのコーデュロイ。
シルエットは見ての通り、細めです。
良いでしょ。この感じ。
実は展示会に行ったときに、真っ先に僕の手が伸びたのがこのパンツだったんです。
カラーリングとそのつくり、そして日常生活で気兼ねなく着られて、しかもコーデュロイ。
今もこのブログを書きながら、穿いてる。


ディテールで言うとそんなに突飛な部分はありません。
突飛なところはないけど、特筆することはある。
このパンツもやはり丁寧につくられています。
分かりやすいところで言うとフロントファスナーはエクセラ。
ウエストに付属するボタンは、本水牛のを手付け。
あと、まあ、細部で言えばきりがないんですけど、上手く、足し引きのバランスがとれているパンツだと思います。
今ってちゃんとつくられて、デイリーに気兼ねなく穿けて、しかも悪い方向に主張しないパンツって少ないですからね。
ベーシックに近くなればなる洋服ほど、ものづくりでは難しいので、挑戦するブランドって少ないんですよ。
それを高い精度で完成させています。



最初は硬さを感じるんですよ。
このコーデュロイ。
でも、穿いてるとどんどん足に馴染んでくる。
あと、スマートなシルエットなのに、コーデュロイという素材。それにプラスしてブラウンだから良い方向におじさんしてると思う。
これ持ってたら気に入って穿く人、多いと思いますよ。
最後に、
Drizzler Jacket
fabric / GIZA Cotton Moleskin
color / NAVY
size / 1.2
price / \33,000- (without tax)今シーズン当店で取り扱う、tilt The authenticsのコレクションでは最もヘビーアウターになります。
このドリズラー。
素材は上の通り、ギザ。
ギザのモールスキンですが、その中でもかなり重量のあるモールスキン。
素材がそうなので、天然繊維100%なのに光沢が強い。
でも、着込めば着込むほど、これならではのアタリが出現してくると思います。



このジャケットは冬にインナーを着こめるように少しゆとりのあるシルエットになっています。
あと、滑りの良い総裏仕様。
岡山って車で移動する人が多いと思うので、重量アウターで過ごす必要を感じない人はこれだけで充分だと思います。
インナーもしっかり着れますので。
袖も前振りだったり、ファスナーもエクセラ、ボタンも本水牛。
仕様も申し分ないんじゃないかな。


まあ、このクオリティで洋服をつくり、このプライスなのは異常ですよ。
デビューブランドなので、知名度でブランドを選ぶ方には全くウケないと思いますが。
でも、ものの良さで判断する方にはきっと満足していただけると思います。
そんな洋服をつくるブランドです。
まあ、詳しいことは店頭でお話させていただきますので、是非袖を通してみてください。
それでは。
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