こんばんは。
今日は、今シーズンの2019SSより新しくスタートのブランドを。
洋服ではありません。
スニーカーです。
3月9日(土)より。
LIWLE
リウル多分知っている人は少ないと思う。
このブランド。
スニーカーって誰もが履いているものだと思います。
今じゃ、スポーツブランドのナイキやアディダスやコンバースやプーマやら。
そういったものを履いている人は多いと思う。
スニーカーショップだってそこら辺にわんさかあるし、オンライン上でも海外限定のものや海外ブランドのものだって簡単に買える。
しかも、ブランディングが上手いブランドが多いから、簡単にプレミア付くし、洋服ブランドのコレクションに使われたスニーカーが急に人気出たりとかいろいろあると思う。
そういうの見ると上手くやってるな~と思いますし、なんか虚しさを感じるんですよね。
ホントにみんなものの良さを分かって履いてるのかなって。
もちろん僕だって流行に便乗してそういったものを履いていたときもありました。
しかも自慢げにね。
だけど、すぐ履かなくなったんですよね。
だって、それって自分で心から良いなって思って判断したものじゃないから。
誰かが、これ履いてたらカッコいいよって決めた、他人の意見で自分も取り入れてたからなんですよね。
第一、本当にちゃんとしたもの程、画面上でパッと見ただけで簡単に判断できるものじゃない。
そりゃあ、正真正銘のスニーカーフリークと呼ばれる人たちなら別ですよ。
そことは僕らは土俵がそもそも違うから。
でも、僕も洋服を普段取り扱っていて、やっぱりファッションだから靴っているじゃないですか。
めっちゃ良い服着てるのに裸足で歩くわけにはいかないし。
だから、当店では現在はレザーシューズならペテロオラウム。
そして、スニーカーならこのブランドを。
リウル。
そもそも出会いは、紹介です。
正直言って。
紹介とか言うと異性との交際みたいな感じになるけど。
普段から頻繁にコンタクトをとる代理店があるのですが、そこの紹介。
実は初めて見たときは一度スルーしたんですよ。
なんかピンと来なかった。
もちろん良いものだって言うのは分かっていたんだけど。
それで、月日は流れて、二度目の紹介。
でもね、そのときは違うモデルだったんですよ。
そしたらビンビンに来ちゃって。
しかしながら僕は、体も足も小さいんで、展示会サンプルじゃそのものの良さが全然体感できなかった。
でも、感じるものがハンパなかったから、お願いして自分にピッタリのサイズを送ってもらったんですよ。
たまたま在庫を持ってたから。
今は全然メーカー在庫持ってないみたいだけど。
それでジャストサイズを履いてみたんですよ。
なんなら、かなり良いんじゃないかと思ってたんで、そのまま買わしてくれとお願い。
自分で少しの間、履きまくって取り扱いを判断することにした。
その結果。
取り扱わせて頂くこととなりました。
というか、足入れた瞬間、歩いた瞬間、ヤバいから。
それが、
これ。
LIWLE
FOLD WHOLE LO
color/WHITE
size/2.3
process/SIDE MCKAY一枚革で形成されたアッパー。
この革はかなりの上質レザー。
そして、写真でも分かると思うけど、結構ボリュームのあるスニーカーです。
更に、先に言っとくけど、かなり細かなとこまでヤッてる。
まあ、順を追って説明させてください。

まずはこれ。
一般的にはスニーカーはセメント製法という接着剤でアッパーとソールをくっつけます。
あとは、ヴィンテージ仕様だとバルガナイズドとか。
このリウルのスニーカーはサイドマッケイという製法でつくられます。
レザーシューズでもあるけど、マッケイ。
それの側面バージョンです。
だから、ソールにステッチが走る。
サイドマッケイなんで、年月を経て履くといわゆるダメダメスニーカーに起こりがちなアウトソールが取れるとかいうアホ現象が起きません。
でも、そのサイドマッケイもときどき目にするんですよね。
このリウルは更に上を行ってる。
サイドマッケイのなかでも一般的なものはアッパーとソールの接地面が一直線なんですよ。
でも、上の写真を見てもらうと分かる通り、少しつま先が反り上がってるんですよね。
これはデザイナーが意図してやってる着用者にはメリットしかない部分なんだけど、それのせいでサイドマッケイが一気に難しくなる。
なんでかと言うとつま先のとこってただでさえ、丸くなってるからカーブさせて縫わなきゃいけないんですけど、更に上方向にまでカーブしてるから二重、三重の手間をかけて縫ってかないといけない。
まずこれができる人って限られるらしいですよ。
はるかに難しいそうです。
まあ、たかだかスニーカーでこういう感じでつくる人っていないからかな。

これはインソールをとった状態なんですけど、サイドマッケイなんで内側までステッチが見えます。
これ見るとフツーじゃないのがまず多少感じてもらえると思う。

そしてこのヒールの部分。
少し後ろ側に飛び出ています。
なんかね。
これがあるからかな。
履いて体重かけてもらうとすんごいんですよ。
次に見てもらうインソールの影響が大きいのは分かるんだけど、このソールのカタチしてるからか、体の重みが靴の全方向から抜けていくように感じる。

もちろんヒールだけじゃなく、トゥ以外は全部そうなってるんだけど、そもそもこの部分がブランドの考え方が大きく反映されてる。
スニーカーに限らず、全部の靴がそうなんだけど、大前提としては全体重を支え、ある程度のアクティブな動きにも対応することが靴には大事。
ファッションの歴史の中でもいろんなスニーカーって出てきたし、新しいものをつくりあげるには圧倒的に難しいジャンルであることは誰にでもわかると思う。
それもただデザインがぶっ飛んで奇抜ということではなく、理に適った新しいもの。
デザイナーはそれを目指して、いろんなスニーカーのアッパーの縫製を解き、芯材の素材感、耐久性やアッパーのパターン、解体して、更にぶった切って、断面の厚み、パーツごとの硬度、屈曲の度合など研究に研究を重ねたそう。
しかも、これまでのヴィンテージスニーカーを決して否定してないから、膨大な量の資料を集め、過去の意匠を考察していったそう。
さっきも言ったけど、スニーカーの製法にはセメント製法だのバルガナイズドやインジェクションやあるけど、それぞれにできること、できないことがはっきりしてるからそこも追究していった。
でね、スニーカーだけじゃなくてレザーシューズのディテールにまで手を広げて、そのクラシックな製法と現代の技術とをスニーカーで融合できないかと考えに考えたんだって。
なんと、完成までにかかった月日は4年。
それだけのことをしてカタチになったの。
ヤバいっしょ。
リウルは他にもモデルは存在するんですけど、全部共通するのはこのアウトソール。
手で持つと重いんですよね。
でもスニーカーを履いて走ることとか、そんなにないじゃないですか。
僕も出張行ってアポの時間が押してるときに渋谷のスクランブル交差点や洒落てる南青山の街並みを猛ダッシュするくらいしかない。
だから、歩行には適度な重さがあったほうが良いということに行き着いたらしいんですよ。
あと、そうそう。
デザイナーは実は以前、ヨウジヤマモトでスニーカーをメインでつくってたらしい。
確か。
もちろん、現在のビジネスライクなヨウジヤマモトではない時期のね。
だから、全てのデザインに考え方や意味がちゃんとあるんですよ。
すごくきちんとしてる。
すごくちゃんとつくってるんですよ。

せっかくなので、靴底も。
これにも一つずつ意味合いがあるんですよ。
ヴィンテージスニーカー特有のシンプルなグリップ力のある中央より先の形状。
そして、センターの部分はレザーシューズで見られる半カラス仕上げをイメージしてる。
ヒールはドレスシューズのヒールを。

これはこのスニーカーの大事な部分でもある、カップインソール。
かかとからつま先にかけての高低差や、メイン素材となる厚みのあるポリウレタン。
このクッショニングは卍。
それでね、この厚みのあるカップインソールをピッグレザーで包み込んでるんですよ。
普通、インソールにレザーを乗っける場合って表面だけじゃないですか。
ありえないんですよ。
サイドまで覆っちゃうとか。
接着が難しいらしいんだけど、そこにも試行錯誤したそうですよ。
履いちゃうと分かんないのにね見た目には。
ただ、厚みのあるカップインソールだと歩行時に音が出るらしいので、それを解消するために包み込んだそうですよ。
これも職人さんとプライマー剤を見つけ出し、レザーとポリウレタンとをくっつけることに成功。

シューレースもヤバいから。
このブランド、シューレースまでオリジナルでつくってる。
どういうことかと言うと、現代のスニーカーって靴紐が化学繊維でできてるものって多いんですよ。
それってなんかペラペラに見えるのと、更にはすぐに解けちゃったりするんですよね。
僕もスニーカーは絶対にコットンシューレースじゃなきゃ嫌なんですよ。
ただ、それもただのコットンシューレースってだけじゃ満足できなくて、これもいつも通り研究に研究を重ねて辿り着いた、7.5mm幅のもの。
そして、石川県のかほく市という紐の産地で、打ち込み本数まで徹底的にして、甘くなく、高密度過ぎない、更には適度な肉感を持ったものをつくりあげたそうです。
だから、触っただけでこんな靴紐見たことないのも感じてもらえると思いますよ。

まあ、さっきからいろいろ言ったけど、要するにエゲつないスニーカーってことですよ。
デザイナーが全て自分で完璧と思えるものをつくっていった結果のベンチメイド。
だから、ヒールにデザイナーの想いもあり、ベンチメイドと書かれています。

ライニングも全てレザー。
あと、タンの内側にはこのスニーカーをつくった職人が最後に手書きでサイズ表記の数字を書いてます。
ほんの少しだけど、デザイナーと職人がつくりあげた思いが感じられる部分だと思う。
見た目の好き好きはあると思うんだけど、履き心地は良いものが好きな人がほとんどでしょ。
よほどのドMなら別だと思うけど。
これだけの細かなつくり込みをしているスニーカーだからこそ、当店でも初めての取り扱いとなるので、ホワイト一色のみでの展開。
今まで白いスニーカーって履いたことある人は多いと思うけど、今履いてる人はそう多くないと思う。
この機会に究極の白いスニーカーを是非見てみてください。
もちろん、これだけのプロセスを経て出来上がったものだから、耐久性もピカイチだし、長く履くには申し分ないですよ。
9日(土)より店頭にて販売スタートします。
楽しみにしていてくださいね。
そして、足入れた瞬間、驚いて。
数量限定。
それでは。
CASANOVA & Co.
TEL:086-243-5607
MAIL:casanova.co.3129@gmail.com
ADDRESS:岡山県岡山市北区野田3-1-29
HP:
http://www.casanova-co.com/HP Online Store:
http://www.casanova-co.com/online-storeINSTAGRAM:
https://www.instagram.com/casanova_and_co/
スポンサーサイト