今シーズンは特にデリバリーが早いブランドが多く、既に秋冬が本格化してる。
何度もお越し頂いたことのある方は分かってもらえると思うけど、
シーズンのどこかの時期は当店はシャツだらけになってることがある。
選択肢があり過ぎるほど、シャツが並びに並んでいることがシーズンのどこかである。
この2019AWも既にその片鱗は見せつけていて、長袖のシャツのバリエーションは非常に多い。
シャツを見るならどのセレクトショップよりも揃っている自信がある。
そして、今日紹介するのはこれ。
Araki Yuuアラキ ユウ
日本のブランドの中でも指折りの超アルチブランド。
2019AWもすごいの入ってきましたね。
相変わらず、このブランドらしさがビンビン。
デザイナーが一着の全てを自分でつくりあげるド変態ブランド。
時々ありますね。
そういうインディペンデントなブランド。
でも、ボタンまで自分で削り出してつくってるところはそうないと思う。
随所のハンドステッチも満載。
そして、表の見た目からは想像もつかないような裏側の超繊細なつくり。
何て言っても表の見た目だけで、人を選ぶ洋服ですからね。
あと、プライスも。
価格は全て非表示、オンラインでの販売も一切禁止だけど、手にしてみて。
Araki Yuuの洋服。
bib front shirt
color _ white×brown stripe
size _ 1.2
material _ cotton 100%
button _ brass
price _ ASKまずは、これ。
ビブフロントシャツ。
最近めっきり見ることなかったけど、このシャツで久しぶりに見ましたね。
ビブパネルがフロントについたシャツ。
まあ、胸当てがついたシャツみたいな感じで思って頂けたらいいです。

ベースのホワイトの生地はブランドのシャツの代表的なもの。
この質感は好きな人はめちゃめちゃ好きだと思う。
かなりハリが強い生地。
糸がすごく細いんだけど、その経糸と緯糸が交差する点がほぼ見えないくらい。
いわゆる打ち込みの強い生地ですね。
アラキユウのシャツには全部共通するんだけど、それを完成後にハンドウォッシュしてるから、特有の皺が出てるし、もう既に1年は着たかのような雰囲気を醸し出してる。
ただ、まあ、生地の良さを引き出すには更に着続けないといけないからここからですね。
着れば着る程、馴染んでいくっていうのはこういうことってのを体感頂けると思います。


そしてそして、このシャツに関して言えば、随所が切りっぱなしの状態。
もうこの時点で好きか嫌いか分かれますね。
一般的なストライクゾーンからはすごく離れたものであることは疑いようのない仕上がり。


フロントに配置されたビブパネル。
この生地もAraki Yuuのオリジナルのもの。
種類の違う、多分ドビーストライプが交互に連なる生地。
フロントの部分だけはこのパネルがついてるので二重です。
秋冬に意外と暖かいかもしれませんね。多少は。

カフスにも同じ生地をもってきてます。
あと、いつものことながらAraki Yuuのシャツは、衿やカフスに芯地を入れてない。
芯なしですね。
だから、芯の硬さが干渉することなく着られる。
でも、それを実現しているのはカフスの写真を見たらわかると思うけど、バイアス使い。表はね。
裏は通常の地の目です。
生地の特性、シャツの構造をきちんと理解したものづくりですね。

バックヨークには、デザイナーが収集するアンティークのレース。
これがAraki Yuuのシャツの一つのアイコン。


ボタンは全て真鍮。
これも自らがハンドシェイプにて削り出しのボタンとなり、一つとして同じものは存在しないウルトラ変態ボタン。

あと、見えるか分からないけど、こちらのボタンも全て手付けの仕様。
一つ一つ削り出したものを一つ一つ手で縫い付けていく。
真面目な服ですね。

にしてもふんだんに噴き出す糸。
これが洗うたびに更に噴き出してくる。
圧巻ですね。

そして、非常に綺麗な縫製。
すごく良い仕上がり。
これ、、、
裏側です。

ほら。
表は糸が噴き出し、かなり雰囲気が強く見えてしまうんですよ。
でも、裏側の処理を見てくれたら、この迫力の理由が分かって頂けると思います。
このbib front shirtは2着のみしか存在しない、当店CASANOVA&Co.のEXCLUSIVEとなります。
no collar utility shirt
color _ black
size _ 0.1.2
material _ linen 100%
button _ black brass
price _ ASKこちらがもう一つ。
先ほどはコットン100。
これはリネンですね。リネン100。
一般的なイメージのリネン生地ではなく、表面を掻いた少し起毛した生地。
なんというかこれは、ブラックのリネンだし、ハンドウォッシュされてる分、既に枯れてる。

ただ、着て洗ってくると全体的に朽ちてくるでしょうね。
そんな雰囲気がムンムン。
非常に高いポテンシャルを持つシャツだと思いますよ。

カフスのディテールは、ユーティリティシャツな分ワーク仕様。

ガゼットが付属。
裏の生地感は起毛していないので、暑すぎないかな。
肉厚なリネンを着てるって感じ。
あと、内側にはデザイナーがこれまで製作してきた洋服のシリアルナンバーが明記されてます。
こっちのシャツはどっこも解れてないのでご安心ください。

生地表面は、裏側と違って起毛してます。
見比べてもらうと分かるかな。
あと、ブラックな分、ハンドステッチも分かりやすいと思います。

ヨークには先ほどのシャツと同じアンティークのレース。
今シーズンつくられた新品のシャツなのにも関わらず、100年以上前のアンティークと調和できてる。
これが、着続けたときを想像するともう、アメージングというワードしか出てこない。
そうそう、このシャツなんですけど、分かりにくいけど分かりやすい部分で言えば、フロントに2つポケットがついてたじゃないですか。

このユーティリティポケット。
写真ではあまりにも細かくて撮れなかったんで、実物で見てもらえたらなと思ってるんですけど、ポケット口ってポケットに最も負荷がかかる部分なんですよね。
だから、カンドメっていう補強のステッチを入れることが多いんですよ。
お手持ちのパンツとか見てもらえたら、ポケットの入り口の両端にギザギザギザって長方形型のステッチがあると思うんです。
それってカンドメミシンって言って専用のミシンで大体48針かな?
正確には忘れたけど、それくらい一気に縫って補強する。
ジーパンのリベットとかはカンドメが生まれる前のディテールで、リーバイ・ストラウスおじさんが100年以上前に特許とったものだから機能としては一緒。
そういう補強の役割があるカンドメを一般的には、というか99.95%はミシンでやるんですよ。
でも、荒木さん凄いの。
これもハンドでカンドメ。
手で細かく縫って補強してるんですよ。
だから、ミシンよりも正確にできるし、生地に負荷をかけ過ぎないし、第一見た目がスマート。
そして、ウルトラマニアックディテール。
着ちゃうとほぼというか絶対見えないところなんですけどね、そういうことをやっちゃうのが日本でも屈指のアルチザンたる理由ですね。
是非、目を凝らして見てみて。





こちらのシャツは比較的スリムなカッティングのため、サイズは1と2で展開してます。
縦長な印象ですね。
このシルエットが最近全然ないし、時代には逆行してるから超快適。
すごく良いですよ。





こっちはサイズ0~2の3サイズで展開しています。
着用は0。
bib frontのシャツよりはゆとりのあるサイジング。
ボックスシルエットに近い感じですね。
両方とも是非試してみて。
ちなみにリネンのブラックのシャツは世界8着の製作数みたいです。
どちらもエゲつない少なさ。
一般的には工場を使ってつくるからそんな数量は工場側に通してもらえないんですけど、自分で縫ってるからこそですね。
まあ、プライスがプライスなので少ない方が着る側としては嬉しいじゃないですか。
今回はAraki Yuuのデリバリーはシャツの2種類のみで、ここからまたデリバリーがある予定です。
でも、シャツは今回のデリバリーで終了となるのでシャツマニアさんはご検討頂けると嬉しいです。
Araki Yuuはオンライン販売が禁止されているので、店頭にて。
帰って、熱闘甲子園見ます。
それでは。
CASANOVA & Co.
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