こんばんは。
10月に入り、今週末からはNorwegian Rainの3 DAYS EXHIBITIONも予定しています。
Norwegian Rainのコートが一斉に並ぶので、かなりの迫力になると思いますよ。
3日間行うのですが、中日の2日目はデザイナーのT-マイケルもちょっとだけ来てくれる予定なので、お楽しみに。
さて、そんな3日間が目前なのですが、大物がARRIVAL。
NICHOLAS DALEYより
当店ではこのブランドの今シーズンの一番の大物。
相変わらず数量は異常に少ないです。
かなり気合入れたアウターが欲しいという方へ。
FOUR POCKET PARKA COAT
color/DARK GREEN×NAVY
size/36.38
fabric/LOVAT TWEED(original fabric)ハーフ丈のパーカーコート。
生地は、1900年創業スコットランドのLOVAT社。
今シーズン、ニコラスデイリーのコレクションのメインファブリックとなるもの。
オリジナル生地のビッグヘリンボーン。
先染めウール100%のダークグリーンとネイビーで構成されたカラーリング。

LOVAT ツイードのタグが付属します。
このLOVATというメーカーはそんなに知らない人が多いと思います。
日本ではあまり目にしないかもしれません。
テーラーなんかでは目にすることはあるのかな。
まあ、そんなに広く知れ渡ってはないと思います。
同じツイードのHarrisとかの方が圧倒的に有名ですよね。
まあ、ハリスツイードで言えばすごく良い生地なんですけど、圧倒的に出回っている量が多すぎます。
本当はかなり高価でクオリティの高い生地なんですけど、大手セレクトショップのオリジナルブランドとかでハリスツイードのタグがついた服が比較的安価で販売されちゃってるから、イメージが変わっちゃいましたよね。
そりゃ変わりますよ。
まあ、そこにはちゃんとロジックがあるんですけど、でも、良い生地ですし、そういった良いものを手に入れやすい価格で販売するってことは、すごく良いことだと思うんです。
ただね、
僕らは、ファッションをしてるんですよ。
だから、そういう服ってちょっと向けられたベクトルが違っちゃうと思う。
特に今この文章を読んでくれてるような方々には。
まあ、話が逸れてしまったんで、もう置いときます。その話は。
このNICHOLAS DALEYのコートに使用されるLOVAT。
良いツイードですよ。
もう普通の洋服は着れなくなっちゃった人とか、コレクターマインドが心の中に存在しちゃうような人とか、オリジナルっていうのに絶対的な必要性を感じる人には満足してもらえます。きっと。
ウール100%なんですけど、ハリスツイード程は、チクチクしないです。
ウールの種類が違うので。
でも、太い、強い毛を重厚に織ってる。
手に持つとかなり重く感じるし、着るまでは肩が凝るんじゃないかって心配するくらい。
まあ、実際は着てみると、上手いパターンでつくってあるので、安心感がある重さって感じるくらいで、一日中着るのも全然大丈夫なんですけどね。
それだけ、太い糸で織られ、厚みと目の詰まりがあるツイードです。

ダークグリーンとネイビーで構成されたビッグヘリンボーン。
この柄は一目でかなり迫力感じますよ。
細いピッチのが一般的じゃないですか。ヘリンボーン。
でも、見たことないくらい太い幅なんですよ。
コートのディテールもかなりガチャついてて良いですよ。

フロントには2つポケット口が。
それが上下で2つに区切られてるのでフォーポケッツ。

こんな感じに。
ちなみに、イギリスのトラディショナルなものを重点的に反映させるデザイナーなので、ポケット口など随所に付属する黒い生地は、ワックスドコットン。
だから、ヌメヌメしてますよ。
イギリスで製織されたイギリスらしい生地を使い、イギリスで縫いあげる。
徹底してUKメイドのブランドなんですよ。

肘には同じくワックスドコットンのエルボーパッチが縫い付け。

袖口は、ストラップで締め上げるスタイル。
いかにもな古いヨーロッパウェアなディテール。
今はボタンで調節するのが主流だけど、ストラップを引っ張ることで袖口の幅が変わる。
不便ですよ。良い感じで。
だって、やっぱりちょっとずつ、ちょっとずつ緩んでくるんですよね。
手袋をしていても調節を簡単にできるようにとかそんなディテールだったりするんですが、現代ではあんまり手袋しません。
ある意味、過剰に非常にオールドなスペックだけど、ストラップを締め上げて袖からブランブランさせとくの良いですよ。
エルボーパッチと袖ストラップがあるだけで、充分な威力を出せますんで。

後ろの腰はボタン調節可。
このボタンだけでも大物感がする。
日本のものとは少し違った形状してますので。

裏地は、前身頃にはフルで。
後ろ身頃は背ウラ。
総裏地じゃなくても表地の密度や厚みがあるので、充分真冬を越えて頂けるでしょう。

身幅は少し広めです。
生地の自重があるから、下に落ちよう落ちようするんですよ。
だから、変態的なドレープが出ますよ。
よくウールってドレープが出るもの多いじゃないですか。
でもそれって大体薄めのものが占めてる。
あとは、縮絨されたメルトンコートとかもドレープが出るには出るのですが、キレイな無地のものばかり。
ビッグヘリンボーン×ドレープ
エグイですよ。
配色が配色だし、かなり個性が強い柄。
更には、やっぱり感じる、土のニオイ。
でも、光沢感やドレープが出ちゃうから、もうどのジャンルの服なのか分からないですね。
拭いきれない高級感。



ハーフ丈ということでなかなか難しい長さではありますが、幅広いストライクゾーンをもつ類のものではないので仕方ないですね。
この冬はこれを重厚な毛布と思ってください。
誰でも着れるようなものではないんですけど、好きな人はこういうのすごく好きだと思う。
着るだけで破壊力を持つコートで、最初はゴワゴワして硬いかもしれないですし、慣れなければ着にくいかもしれません。
でも、長年着ていくと今よりも格段に見た目は良くなりますよ。
こういった特別に高いポテンシャルを持つウールの洋服って着るたびにどう変化していくのか想像しちゃうんですよね。
1年目より3年目、3年目よりも5年目と徐々に凄まじい雰囲気を放つ一着へと変化してくれることでしょう。
日本でも何着入ってるのかな?
すごく少ないと思うので、是非見てみてくださいね。
それでは。
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